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レーザー加工で実現する高精度・高効率なものづくり!導入事例や最新技術も徹底解説

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レーザー加工は、高エネルギーのレーザービームを自在に操り、物質に様々な変化をもたらす革新的な技術です。従来の加工方法では不可能だった微細な加工や複雑な形状の切断、高精度な溶接などを、高い効率性と安全性で実現します。

本記事では、レーザー加工の原理から、その多岐にわたる応用方法、レーザー加工の最新技術まで、その魅力をご紹介します。加工技術の選定にお役立てください。

レーザー加工とは

レーザー加工は、高エネルギーのレーザービームを用いて材料を加工する技術です。この方法は、金属、プラスチック、木材、ガラスなど様々な材料に適用可能で、切断・溶接・穴あけ・表面処理など多様な加工に使用されます。

レーザー加工の原理

レーザー加工は、レーザー光が持つ特性を活かしており、以下のような原理に基づいています。

レーザー光の生成

レーザー加工の心臓部とも言えるレーザー光は、レーザー発振器によって生み出されます。レーザー発振器の基本構成は「レーザー媒質」「励起源」「共振器」の3つです。

レーザー媒質には、気体液体固体半導体など、レーザーの種類によって様々な物質が使われています。そのレーザー媒質に、励起源から光や電流、電子衝突などのエネルギーを加えると、レーザー媒質の原子はエネルギーの高い励起状態になります。

しかし、励起状態は原子にとって不安定な状態です。そのため、原子はエネルギーの低い基底状態に戻ろうとするのですが、そのときにエネルギー差で光が放出されます。これは「自然放出」と呼ばれる現象です。

そして、自然放出により放出された光が、別の励起状態にある原子に衝突すると、自然放出の光とまったく同じ波長や位相、方向を持つ光が放出されます。この現象は「誘導放出」と呼ばれます。

誘導放出が連鎖的に続くことで光は増幅されるのですが、その増幅のために使われるのが共振器です。共振器は合わせ鏡になっていて、光は鏡の間で反射を繰り返すことにより増幅します。

共振器の合わせ鏡は片方がハーフミラーになっており、増幅した光の一部を透過させることで、レーザー光を出力する仕組みになっています。

レーザー光の特徴

レーザー光は普通の光と違い、「指向性」「可干渉性(コヒーレンス)」「収束性(集光性)」「単色性」といった特徴を持ちます。

照明の光などは拡散する光であるのに対し、レーザー光は指向性が高く拡散しません。そのため、レーザー光はまっすぐ遠くまで飛ばすことが可能です。

光は波の性質を持つため、位相が揃うと干渉して増幅し、位相が揃わないと打ち消し合います。そして、レーザー光は位相が揃っている光で干渉しやすいことから、可干渉性(コヒーレンス)があると表現されます。

太陽光を虫眼鏡で一点に集中させると、紙を焦がして穴をあけられますが、それでも金属を切断するほどのエネルギー密度にはなりません。しかし、レーザー光は収束性(集光性)に優れているため、金属を切断できるほどのエネルギー密度にまで一点集中させることができます。

また、太陽光は複数の波長の光が混ざり合っているため、光を分散させると7色になります。それに対してレーザー光は、レーザー媒質による単一波長でできた光です。この性質を単色性と呼んでいます。

集光と照射 

レーザー発振器から発生したレーザー光は、そのままでは加工に十分なエネルギー密度ではありません。そこで、反射ミラーやレンズといった光学部品を用いてレーザー光を集光し、焦点において高密度のエネルギーを形成します。

この集光されたレーザー光が材料表面に照射されると、その部分が瞬時に高温に達し、融解あるいは蒸発が起こります。これがレーザー加工の基本的なメカニズムです。レーザー光の集光度合いを調整することで、切断や彫刻、穴あけなど、様々な加工に対応できます。

加工メカニズム 

レーザー加工の真髄は、その加工メカニズムにあります。

材料に照射されたレーザー光は、極めて高いエネルギー密度を持っているため、照射された部分を瞬時に加熱し、溶融あるいは蒸発させます。この現象を利用することで、非常に精密な切断や穴あけ加工が可能となります。

特に、レーザー加工は微細な加工や複雑な形状の切断を得意としています。これは、レーザー光を極めて小さなスポットに集光できるため、他の加工方法では難しい繊細な作業も実現できるからです。

非接触加工 

レーザー加工の大きな特徴の一つが、非接触加工である点です。レーザー光を用いることで、材料に直接触れることなく加工を行うことができます。

この非接触加工には、多くの利点があります。まず、材料に物理的な力が加わらないため、変形やひび割れのリスクが大幅に低減されるのです。特に、薄板や繊細な形状の加工において、このメリットは大きな強みとなります。

さらに、レーザー加工は熱影響も最小限に抑えることができます。これは、レーザー光がピンポイントにエネルギーを集中させるため、周囲への熱伝導が少なく、材料全体の温度上昇を抑えられるからです。

このため、熱に弱い材料や、熱による変形が許容されない精密部品の加工にも適しています。

ビームの集光

レーザー加工において、ビームの集光は非常に重要なプロセスです。生成されたレーザー光は、レンズや反射鏡などの光学素子を用いることで、極めて小さな点に集束されます。この集光されたレーザービームは、高いエネルギー密度を持つため、材料を効率的に加工可能です。

また、レンズの種類や配置、反射鏡の形状などを精密に調整することで、集光スポットのサイズや形状をコントロールし、様々な加工ニーズに対応できます。

材料との相互作用

レーザー加工の心臓部とも言えるのが、集光されたレーザービームと材料との相互作用です。材料に照射されたレーザービームは、その高いエネルギーを瞬時に材料表面に伝えます。このエネルギーは、主に熱へと変換され、材料の温度を急激に上昇させます。

材料の変化

レーザー加工における材料の変化は、主にレーザー光が持つ熱エネルギーによって引き起こされます。レーザー光が材料表面に照射されると、そのエネルギーは瞬時に吸収され、局所的な温度上昇を引き起こします。

この急激な温度上昇は、材料の状態を大きく変化させます。材料によっては、溶融して液体状になったり、あるいは蒸発して気体になることもあるでしょう。また、一部の材料では、レーザー光との相互作用によって化学変化が起こることもあります。

これらの変化は、レーザー加工の様々な用途を実現する上で重要な役割を果たします。例えば、切断加工では、材料を溶融・蒸発させることで、不要な部分を除去します。一方、彫刻やマーキング加工では、材料表面の色や形状を変化させることで、文字や模様を刻み込みます。

切断の場合

レーザー光が材料に照射されると、その部分が瞬時に加熱され、溶融状態へと変化します。さらにレーザー光のエネルギーが供給され続けると、溶融した部分は蒸発し、材料が除去されていきます。

このプロセスにより、金属やプラスチックなど、様々な材料を非常に精密に切断することが可能です。レーザー切断は、非接触で行われるため、材料に物理的なストレスを与えることなく、クリーンな切断面を実現できます。また、切断面は非常に滑らかで、バリ取りなどの後処理がほとんど不要となる場合が多いのも大きなメリットです。

溶接の場合

レーザー溶接は、レーザー光を熱源として金属を接合する技術です。レーザー光を集光することで、非常に高いエネルギー密度を持つ熱源を作り出すことができ、その熱によって金属を溶融させます。溶融した金属が冷えて固まることで、強固な接合部が形成されます。

レーザー溶接の大きな利点は、その高い精度と、熱影響が少ない点にあります。レーザー光はピンポイントにエネルギーを集中させることができるため、溶接部周辺への熱影響を最小限に抑えることができます。これにより、薄板の溶接でも熱による歪みが少なく、高精度な溶接が可能となるのです。

また、レーザー溶接は非接触で行われるため、溶接部を汚染するリスクも低く、クリーンな仕上がりを実現できます。

表面処理の場合

レーザー表面処理は、レーザー光を材料表面に照射することで、その特性を改善する技術です。主に金属や合金に対して行われ、表面の硬化や耐摩耗性、耐食性の向上などを目的としています。

レーザー焼入れやレーザー合金化といった様々なプロセスがあり、それぞれ異なるメカニズムで材料表面を改質可能です。レーザー焼入れでは、レーザー光による急速な加熱と冷却を利用して、表面層を硬化させます。レーザー合金化では、レーザー光によって溶融した材料表面に、別の金属粉末などを添加することで、合金層を形成し、耐摩耗性や耐食性を向上させることが可能です。

レーザー表面処理は、他の表面処理方法と比較して、精密な加工が可能な点が大きな特徴です。レーザー光をピンポイントに照射できるため、必要な部分だけを選択的に処理できます。また、非接触での加工であるため、材料にダメージを与えることなく、表面特性を改善可能です。

レーザー加工の代表例

レーザー加工にはさまざまな種類があります。以下に代表的な加工方法を紹介します。

切断

レーザー加工の代表的な用途として、金属の切断が挙げられます。レーザー光の高いエネルギー密度を利用して、ステンレスやアルミニウムなどの金属を溶融・蒸発させ、精密な切断を実現可能です。

切断に用いられるレーザーの種類としては、主にCO2レーザーやファイバーレーザーが挙げられます。これらのレーザーは、高い出力と安定したビーム品質を備えており、効率的かつ高精度な切断を可能にします。

レーザー切断は、その高い精度とスピードから、自動車産業や電子機器産業など、様々な分野で広く利用されています。複雑な形状の部品や、薄板の精密な切断など、従来の切断方法では難しかった加工も、レーザー切断であれば容易に対応できます。

穴あけ

レーザー光は一点集中が得意なため、金属に微細な穴あけ加工を施せます。ファイバーレーザーを用いれば、数ミクロン幅の穴あけ加工も可能です。また、レーザー光で円を描くことにより、大きな穴もあけられます。深い穴をあけたい場合は、レーザー光を繰り返しパルス照射することによって対応可能です。

加えて、レーザー加工は斜めに穴をあけたり、曲面に穴をあけたりすることもできます。ドリルは刃が金属表面を滑りやすいため、斜めや曲面の穴あけには向いていません。

溶接

レーザー溶接は、強力なレーザー光を金属に照射し、その熱で金属を溶かして接合します。レーザー光は一点に集中するため、熱影響が小さく、歪みが少ないのが特徴です。また、高速での溶接が可能で、生産性の向上にも貢献します。

レーザー溶接に使用されるレーザーの種類は、YAGレーザーやファイバーレーザーが一般的です。これらのレーザーは、高い出力と安定したビーム品質を備えているため、精密な溶接に適しています。

マーキング

レーザーマーキングは、レーザー光を用いて金属表面に文字や模様を刻印する加工技術です。レーザー光は非常に細いビーム状に集光できるため、微細な文字や複雑な模様も鮮明に刻印できます。また、レーザー光によるマーキングは、摩擦や薬品などによる劣化に強く、耐久性の高い印字が可能です。

レーザーマーキングによく使用されるレーザーの種類は、ファイバーレーザーやYAGレーザーです。これらのレーザーは、高い出力と安定したビーム品質を備えているため、高品質なマーキングを実現します。

彫刻

レーザー彫刻とは、レーザー光を用いて金属表面に模様を刻み込む加工技術です。マーキングよりも深く掘り込むことができ、立体的な表現が可能です。金属の表面を溶かし、蒸発させることで、精密な彫刻を実現します。

レーザー彫刻には、主にファイバーレーザーが使用されます。ファイバーレーザーは、高い出力と安定したビーム品質を備え、高速かつ高精度な彫刻を可能にします。

レーザー加工できる金属の種類

レーザー加工は、さまざまな金属に対して適用可能です。以下に、レーザー加工が可能な代表的な金属とその特徴を紹介します。

鉄 

鉄は、私たちの身の回りで最も一般的に使用されている金属です。薄板から厚板まで、幅広い厚さに対応できるため、様々な用途に使用されています。

レーザー加工においても、鉄は切断や穴あけなどの加工が容易に行えます。レーザー光は熱影響が少ないため、鉄の変形や歪みを最小限に抑えられるでしょう。

ステンレス 

ステンレスは、錆びにくく耐久性に優れているため、工業分野や医療分野など、幅広い分野で利用されています。

レーザー加工においても、その特性を活かし、切断やマーキングなどの加工が可能です。特に、レーザー切断は、熱影響が少なく、高精度な加工が可能なため、複雑な形状の部品製作にも適しています。

また、レーザーマーキングは、ステンレス表面に美しい文字や模様を刻印することができ、製品の付加価値向上にもつながります。

アルミニウム 

アルミニウムは、軽量で加工しやすいという特徴から、様々な製品に活用されています。しかし、レーザー加工においては、その高い反射率が課題となります。

通常のレーザーでは反射してしまうため、アルミニウムの加工には、特別なレーザー装置や技術が必要となります。しかし、適切な装置と技術を用いることで、アルミニウムの切断や穴あけなどの加工を、高精度かつ効率的に行うことが可能です。

銅 

銅は、その優れた通電性から、自動車や鉄道分野をはじめ、様々な電気製品に使用されている金属です。しかし、アルミニウム同様、レーザー加工においては、高い反射率が課題となります。レーザー光が反射してしまうと、加工効率が低下するだけでなく、装置にダメージを与える可能性もあります。

そのため、銅のレーザー加工には、反射を抑える特殊な技術や、高出力のレーザー装置が必要となります。適切な対策を講じることで、銅の精密な加工を実現できます。

真鍮 

真鍮は、その独特の金色と加工性の良さから、アンティーク製品や機械部品など、幅広い分野で活用されています。レーザー加工においても、真鍮はその特性を活かし、自由な形状に切断することが可能です。

複雑なデザインや細かな模様も、レーザー加工であれば、高い精度で再現できます。真鍮の美しさとレーザー加工の精密さが融合することで、より魅力的な製品を生み出すことが可能です。

チタン

チタンは、その高強度と軽量さから、自転車やバイクの部品をはじめ、航空宇宙産業や医療分野など、様々な分野で利用されています。

レーザー加工においても、チタンは高い精度で切断することが可能です。レーザー光は熱影響が少ないため、チタンの変形や歪みを最小限に抑えられます。

また、レーザー加工は非接触加工のため、工具の摩耗がなく、高精度な加工が可能です。複雑な形状の部品や、高い精度が求められる部品の製作にも、レーザー加工は最適です。

レーザー加工機の種類と特徴

レーザー加工機にはさまざまな種類があり、それぞれ異なる特性と用途があります。以下に代表的なレーザー加工機の種類とその特徴を紹介します。

CO2レーザー加工機

CO2レーザー加工機は、二酸化炭素ガスをレーザー媒質として利用する加工機です。主に木材、アクリル、紙、革など、非金属材料の加工に適しています。透明な素材も加工できるため、アクリル板の切断や彫刻などにも活用できます。比較的安価で導入しやすいのも大きなメリットです。

しかし、CO2レーザーは、アルミニウムや銅などの反射率の高い金属の加工には不向きです。レーザー光が反射してしまい、加工効率が低下したり、装置にダメージを与えたりする可能性があります。

初期コストは比較的低いですが、レーザーガスを定期的に交換する必要があるため、ランニングコストは中程度となります。

ファイバーレーザー加工機

ファイバーレーザー加工機は、光ファイバーをレーザー媒質として利用する加工機であり、金属材料の加工を得意としています。特に、アルミニウムや銅などの反射率の高い金属にも対応できるため、幅広い材料に対応可能です。

さらに、エネルギー効率が高く、レーザーガスが不要なため、ランニングコストを抑えられます。ただし、初期投資はCO2レーザー加工機と比較すると高額になる傾向があります。

しかし、長期的にはランニングコストの低さから、費用対効果の高い選択肢となり得ます。

YAGレーザー加工機

YAGレーザー加工機は、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)結晶をレーザー媒質とする固体レーザー加工機です。金属やプラスチックの溶接やマーキングなど、幅広い加工に対応できます。特に、熱による歪みが少ないため、精密な加工が求められる場面で活躍します。

しかし、CO2レーザー加工機と比較すると、初期コストが高額になりがちです。また、定期的なメンテナンスや消耗品の交換が必要となるため、ランニングコストも中程度となります。

それでも、その高い加工精度と幅広い用途から、多くの産業分野で採用されています。

UVレーザー加工機

UVレーザー加工機は、紫外線領域の波長を持つレーザー光を利用した加工機です。

その特徴は、非常に微細な加工が可能で、熱影響が少ないため、金属や樹脂、ガラスなど様々な素材へのダメージを抑えた加工を実現できる点にあります。特に、電子部品や医療機器など、高精度なマーキングや彫刻が求められる分野で活躍しています。

ただし、UVレーザー加工機は、初期コストが高額になる傾向があります。また、特殊な用途に適しているため、ランニングコストも中程度となります。しかし、その高い加工精度と幅広い素材への対応能力は、他のレーザー加工機では代替できない価値を提供します。

レーザー加工のメリット

レーザー加工には多くのメリットがあります。以下にその主な利点を挙げます。

高精度な加工 

レーザー加工の最大の特徴の一つは、その高精度な加工能力です。

レーザー光は非常に細く集光できるため、髪の毛よりも細い線や、複雑な模様など、微細な加工を可能にします。また、レーザー加工は非接触加工であるため、材料に直接触れることなく加工できるため、繊細な素材への加工にも最適です。

さらに、レーザー光は熱影響が小さいため、加工による材料の変形や歪みを最小限に抑えられます。これらの特徴により、レーザー加工は、他の加工方法では実現できない高精度かつ均一な加工を実現可能です。

美しい仕上がり 

レーザー加工は、切断面にバリやカエリ(材料が切断された際に生じる突起や変形)が発生しにくいという特徴があります。そのため、切断後の後処理がほとんど不要で、仕上がりが非常に美しいです。

従来の切断方法では、バリやカエリを除去するために、研磨などの追加工が必要となる場合がありました。しかし、レーザー加工では、そのような手間を省くことができ、加工時間の短縮にもつながります。美しい仕上がりの製品を効率的に製作できる点も、レーザー加工の大きな魅力の一つです。

非接触加工 

レーザー加工は、材料と工具が直接接触しない「非接触加工」であるため、工具の摩耗や破損の心配がなく、長期間にわたって安定した加工品質を保てます。従来の機械加工では、工具の摩耗によって加工精度が低下したり、工具交換の手間が発生したりすることがありました。

しかし、レーザー加工では、そのような問題がなく、常に高品質な加工を実現できます。

さらに、レーザー加工は、加工時に粉塵や騒音が発生しにくいというメリットもあります。作業環境を清潔に保ちやすく、作業者の負担軽減にも繋がるでしょう。また、工具交換やメンテナンスの手間が少ないため、加工機の稼働率向上にも貢献します。

多様な素材への対応 

レーザー加工は、金属から非金属まで、様々な素材に対応できるという点も大きな魅力です。鉄やステンレスなどの一般的な金属はもちろん、アルミニウムやチタン、さらには高融点材料や耐熱合金類といった特殊な材料にも対応可能です。

従来の加工方法では、これらの特殊な材料を加工することは困難でしたが、レーザー加工であれば、高精度かつ効率的に加工することができます。

また、レーザー加工は、アクリルや木材、ガラス、セラミックなど、非金属材料の加工にも適しています。切断、彫刻、マーキングなど、様々な加工を一つの装置で行うことができるため、幅広い用途に対応可能です。

作業効率の向上 

従来のプレス加工などの金属加工は、金型が必要です。しかし、レーザー加工は金型不要で、コンピューター制御だけで複雑な形状を自由に加工できます。

金型製作にかかるコストや時間を大幅に削減できるだけでなく、金型の段取りやメンテナンスも不要になるため、レーザー加工は作業効率が向上します。特に、試作品製作や小ロット生産においては、そのメリットを最大限に活かすことができるでしょう。

一度プログラムを作成すれば、同じ形状の製品を繰り返し製作できるため、大量生産にも対応できます。

さらに、従来の加工方法では、複数の工程が必要となる場合もありましたが、レーザー加工であれば、一つの工程で複数の加工を同時に行うことも可能です。レーザー加工は作業効率が良く、生産性の向上とリードタイムの短縮に大きく貢献します。

レーザー加工のデメリット

レーザー加工には多くの利点がありますが、いくつかのデメリットも存在します。以下に主なデメリットを挙げます。

加工速度が遅い

レーザー加工は、素材を溶融・蒸発させながら加工する非接触加工です。そのため、接触加工のプレス加工や切削加工に比べると、加工速度が遅くなりがちです。特に、厚みのある素材を加工する際には、レーザー光が材料を貫通するまでに時間がかかるため、加工時間が長くなる傾向にあります。

しかし、レーザー加工は複数の加工を同時に行えるほか、プレス加工や切削加工では必須となる金型や工具の段取りが不要なため、加工速度の遅さをカバーできます。

また、一度プログラムを設定すれば、同じ形状の加工を繰り返し行うことが可能なため、大量生産においては、加工速度の遅さを補うだけの効率化を実現できる場合もあります。

加えて、近年ではレーザー出力の向上や加工技術の進歩により、加工速度も改善されてきています。

ランニングコストが高い

レーザー加工機は、その高性能さゆえに、維持するための費用も高額になる傾向があります。電気代やガス代といった光熱費に加え、焦点レンズやミラーなどの消耗品の定期的な交換も必要です。

さらに、レーザー加工機は精密機械であるため、故障や性能低下を防ぐための定期的なメンテナンスも欠かせません。これらの費用を考慮すると、レーザー加工機のランニングコストは決して安くはないと言えます。

しかし、レーザー加工は、その高い加工精度や効率性から、生産性の向上やコスト削減に貢献できる場合もあります。導入前に、ランニングコストだけでなく、レーザー加工によって得られるメリットも総合的に検討することが重要です。

厚い素材には不向き

レーザー加工は、その汎用性の高さから様々な素材に対応できますが、厚い素材の加工には不向きな場合があります。レーザー光は焦点距離から離れるにつれて威力が弱まるため、厚すぎる素材の場合、レーザー光が十分に貫通せず、切断や溶接が困難になることがあります。

また、厚い素材を加工する場合、レーザーの出力を上げたり、加工速度を遅くしたりする必要がありますが、それによって熱影響が大きくなり、材料の変形や歪みが生じる可能性もあります。したがって、厚い素材の加工には、レーザー加工以外の方法を検討する必要がある場合もあります。

反射率の高い素材への対応

レーザー加工は幅広い素材に対応できますが、アルミニウムや銅のような反射率の高い金属を加工する際には注意が必要です。これらの金属はレーザー光を反射しやすいため、通常のレーザー加工機では十分な加工ができない場合があります。

反射したレーザー光は加工効率を低下させるだけでなく、加工機自体にダメージを与える可能性もあります。

このような素材を加工する際には、反射を抑える特殊なコーティングを施したり、高出力のレーザーを使用したりするなど、特別な対策が必要となります。場合によっては、レーザー加工以外の加工方法を検討することも重要です。

レーザー加工と他の加工法の比較

レーザー加工と他の加工法を比較すると、以下のような特徴があります。

精度と品質

レーザー加工は、非常に高い精度で微細な加工を実現できます。レーザー光は極めて細いビーム状に集光できるため、髪の毛よりも細い線や複雑な形状、緻密なディテールを必要とする加工においても、その能力を遺憾なく発揮します。

一方、機械加工などの他の加工法は、物理的な接触を伴うため、工具の摩耗や加工時の振動などにより、どうしても誤差が生じてしまうことがあります。

速度と効率

レーザー加工は、他の加工方法と比較して、手早く効率的に作業を進められる点が大きな強みです。

一方、機械加工やプレス加工では、加工前に金型を準備したり、加工中に工具を交換したりする必要があるため、どうしても時間がかかってしまいます。

レーザー加工では、そのような準備や段取りが不要なため、大幅な時間短縮を実現できます。特に、短納期が求められる製品の製造や、多品種少量生産の現場において、その効率性の高さは大きなメリットとなるでしょう。

材料の多様性

レーザー加工は、その汎用性の高さから、金属、プラスチック、ガラスなど、非常に多様な材料に対応できます。従来の加工方法では、特定の材料に特化した機械や工具が必要となる場合が多く、材料によっては加工が難しいケースもありました。

しかし、レーザー加工は、レーザー光のパワーや波長を調整することで、様々な材料に対応できます。そのため、一つのレーザー加工機で、多種多様な材料を加工することが可能です。これは、生産ラインの効率化やコスト削減にもつながる大きなメリットです。

コスト

レーザー加工を導入する際のイニシャルコストは、レーザー加工機自体が高価なため、どうしても高くなりがちです。さらに、精密機械であることから、消耗品交換などのランニングコストだけでなく、故障したときの修理コストも高くなります。

一方、機械加工は、レーザー加工機に比べるとイニシャルコストは抑えられるでしょう。しかし、工具の消耗や交換が頻繁に発生するため、長期的にはランニングコストが高くなる可能性があります。また、プレス加工では高価な金型が必要になるため、製品1個あたりの生産コストも高くなりがちです。

コストは、イニシャルコストやランニングコスト、生産コストなど、あらゆるコストをトータルで考える必要があります。要求される精度や生産量のほか、作業の手間や営業のしやすさなども考慮に入れて、それぞれのメリット・デメリットを比較検討し、最適な加工方法を選択することが重要です。

安全性と環境への影響

レーザー加工は、材料に直接触れることなく加工を行う非接触型の加工方法であるため、安全性が高く、作業者の安全を守ることができます。

また、従来の加工方法では、切削油や冷却剤を使用することがあり、それらが環境に悪影響を与える可能性がありました。しかし、レーザー加工では、そのような化学物質を使用しないため、環境負荷を低減できます。

さらに、レーザー加工は、加工時に発生する粉塵や騒音も比較的少ないため、作業環境の改善にも貢献します。このように、レーザー加工は、安全性と環境への配慮を両立できる、持続可能な加工方法と言えるでしょう。

レーザー加工時の安全対策

レーザー加工時の安全対策は、作業者の安全を確保し、事故を未然に防ぐために非常に重要です。

これらの安全対策は、JIS C6802などの規格に基づいており、レーザー加工における安全性を高めるために不可欠なものです。レーザー加工を行う際には、これらの安全装置を正しく理解し、万が一の事態に備えておくことが重要です。

以下に、レーザー加工時に考慮すべき主な安全対策を示します。

保護具の使用

レーザー加工は、強力なレーザー光を使用するため、適切な保護具を着用しなければ、目に深刻なダメージを与えたり、皮膚に火傷を負ったりする危険性があります。そのため、レーザー加工を行う際には、必ずレーザー光の波長に適した保護メガネを着用し、目を保護することが必要です。

また、レーザー加工中に発生する反射光や火花から皮膚を守るために、難燃性の衣類を着用することも重要です。作業前に、使用するレーザーの種類や出力に合わせた適切な保護具を必ず確認し、安全に作業を行いましょう。

作業環境の管理

レーザー加工を行う際には、作業環境の管理も重要です。レーザー加工機が設置されている場所には、関係者だけでなく部外者にも注意を促すための警告標識を掲示する必要があります。また、レーザー管理区域を設定し、無関係な人が立ち入らないように管理することも大切です。

レーザー光は非常に強力なため、意図しない方向に照射されると、思わぬ事故につながる可能性があります。そのため、レーザービームの光路の終端には、適切な反射率と熱特性を持つ拡散反射体や吸収体を設置し、レーザー光が安全に処理されるように対策を講じる必要があります。

これらの対策を徹底することで、安全な作業環境を確保し、事故を未然に防ぐことができます。

機器の安全機能

レーザー加工機は、その強力なレーザー光ゆえに、取り扱いを誤ると重大な事故につながる可能性があります。そのため、レーザー加工機には、様々な安全機能が搭載されています。

例えば、キースイッチによる制御機能は、許可された者のみがレーザー加工機を使用できるようにすることで、不正な操作や事故を未然に防ぎます。また、レーザー放射警告灯は、レーザー光が放射される可能性がある状態を、警告灯や警告音で周囲に知らせ、注意を促します。

これらの安全機能は、レーザー加工を安全に行う上で欠かせないものです。

緊急停止装置

レーザー加工において、安全性を確保することは非常に重要です。万が一の事態に備え、レーザー加工機には緊急停止装置が搭載されています。

その一つが、リモートインターロックです。リモートインターロックは、離れた場所からでもレーザー照射を即座に停止できる装置であり、緊急時には迅速に対応することができます。

レーザー加工の活用事例

レーザー金属加工は、さまざまな産業分野で幅広く応用されています。以下に代表的な応用事例を紹介します。

自動車産業

自動車産業では、特にボディパネルやエンジン部品などの切断・溶接において、レーザー加工の精度と効率性の高さが活かされています。

従来の加工方法では難しかった複雑な形状の部品も、レーザー加工であれば一体成形することが可能となり、部品点数の削減や軽量化にも貢献しているのです。

また、近年では、電気自動車の普及に伴い、バッテリーケースの溶接など、新たな分野でのレーザー加工の需要も高まっています。自動車産業におけるレーザー加工の活用は、今後もますます広がっていくでしょう。

航空宇宙産業

航空宇宙産業では、航空機のエンジンや構造部品といった、高い精度と耐久性が求められる部品の製造に、レーザー加工は大きく貢献しています。

従来の加工方法では難しかった複雑な形状の部品も、レーザー加工であれば高い精度で製作することが可能です。

また、レーザー加工は、チタンやニッケル合金などの高強度材料の加工にも対応できるため、航空機の軽量化や性能向上にも役立っています。航空宇宙産業におけるレーザー加工の活用は、今後もますます拡大していくでしょう。

医療機器産業

医療機器産業において、レーザー加工は精密さと安全性を必要とする医療用インプラントや手術器具の製造に大きく貢献しています。特に、微細な加工や複雑な形状の部品製作において、レーザー加工の精度は欠かせません。

さらに、レーザー加工は、患者一人ひとりの体に合わせてカスタマイズされた医療機器の製造も可能にします。従来の加工方法では難しかった個別対応も、レーザー加工であれば柔軟に対応できるため、患者にとってより快適で効果的な治療を提供することに繋がるでしょう。

工作機械産業

工作機械産業においても、レーザー加工は重要な役割を果たしています。工作機械の部品製造において、レーザー加工は高精度な切断や穴あけを可能にし、製品の品質向上に大きく貢献しています。特に、微細な部品や複雑な形状の部品を製作する際には、レーザー加工の精密さが欠かせません。

さらに、切削工具や研削工具といった、工作機械の心臓部とも言える工具の製造においても、レーザー加工は活用されています。レーザー加工によって、工具の刃先を精密に加工することで、耐久性と精度を高めることが可能です。工作機械産業におけるレーザー加工の技術は、日々進化しており、今後もさらなる発展が期待されます。

建築・建設産業

建築・建設産業においても、レーザー加工は幅広く活用されています。例えば、鉄骨やアルミニウムといった構造材をレーザーで切断することで、複雑な形状の部材を高い精度で製作可能です。これにより、現場での組み立て作業が容易になり、工期短縮にもつながります。

また、建築物の外装や内装を彩る装飾パネルの製作にも、レーザー加工は活躍しています。レーザー加工の高い精度と自由なデザイン性により、従来の加工方法では難しかった複雑な模様や繊細なデザインも実現可能となり、建築物の美観向上に貢献しています。

電子機器産業

電子機器産業においても、レーザー加工は欠かせない技術となっています。特に、プリント基板の加工では、レーザーの高い精度と微細加工能力が活かされ、髪の毛よりも細い導線を正確に切断し、複雑な回路パターンを形成することで、高密度化・小型化が進む電子機器の進化を支えています。

さらに、半導体やその他の電子部品へのマーキングにも、レーザー加工は広く利用可能です。シリアル番号やロゴなどをレーザーで刻印することで、製品のトレーサビリティを確保し、ブランドイメージの向上にも貢献します。

スマートフォンやタブレットなどの電子機器の筐体加工においても、レーザー加工は活躍しています。金属筐体を精密に切断・加工することで、デザイン性と耐久性を両立させた製品を生み出すことが可能です。電子機器産業におけるレーザー加工の活用は、今後もますます拡大していくでしょう。

最新のレーザー加工技術

最新のレーザー加工技術には、以下のようなトレンドと進展があります。

高出力化と多様なモード 

近年、レーザー加工機の進化は目覚ましく、特にファイバーレーザーにおいては、シングルモードやマルチモードといった多様なモードの高出力化が進んでいます。中でも、高出力のファイバーレーザーは、切断や溶接の分野で特にその威力を発揮します。

例えば、現在では18キロワットもの高出力を持つマルチモードファイバーレーザーが製品化されており、厚みのある金属材料の加工や、より高速な加工が可能です。

さらに、将来的には数十キロワット級のファイバーレーザーの実現も期待されており、従来では難しかった厚板の加工や、より生産性の高い加工が可能となり、様々な産業分野での活用が期待されます。

短波長レーザーの注目 

近年、レーザー加工の分野では、ブルーレーザー(波長450ナノメートル)やグリーンレーザー(波長515ナノメートル)といった短波長レーザーの高出力化が進んでいます。これらの短波長レーザーは、従来のレーザーでは加工が難しかった銅やアルミニウムなどの高反射金属材料に対して、優れた加工能力を発揮します。

従来のレーザーは、これらの金属材料に照射すると、大部分が反射されてしまい、加工効率が低下したり、加工機自体にダメージを与えたりする可能性がありました。しかし、短波長レーザーは、これらの金属材料への吸収率が高いため、効率的かつ安定した加工を実現可能です。

短波長レーザーの高出力化は、自動車産業や電子機器産業など、高反射金属材料を多用する分野において、生産性の向上や品質改善に大きく貢献することが期待されます。

精密切断技術の進化 

ファイバーレーザーを用いた精密切断技術は、近年目覚ましい進化を遂げています。特に、集光スポット径を極限まで小さくする技術の進歩により、高速かつ高精度な切断が可能となりました。

従来の加工方法では難しかった複雑な形状の加工や、高度な技術を要する伝統的な継手技法の再現も、レーザー加工であれば実現できます。

この精密切断技術の進化は、様々な産業分野に革新をもたらしています。例えば、自動車産業では、軽量化と高強度化を両立する複雑な形状の部品を効率的に製造できるようになり、航空宇宙産業では、より精密なエンジン部品の製造が可能となりました。

レーザー加工の進化は、今後も様々な分野で新たな可能性を切り拓いていくでしょう。

溶接加工の新しい流れ 

レーザー溶接の分野では、近年、マルチビーム方式を利用した新たな技術が注目を集めています。この技術は、複数のレーザービームを同時に照射することで、予熱効果を生み出し、従来では難しかった亜鉛メッキ鋼板などの難加工材への溶接を可能にします。

従来のレーザー溶接では、亜鉛メッキ鋼板のような材料を溶接すると、亜鉛が蒸発してスパッタが発生しやすく、溶接品質が低下する問題がありました。しかし、マルチビーム方式では、予熱効果によって亜鉛の蒸発を抑え、安定した溶接を実現できます。

この新しい技術は、自動車産業をはじめ、様々な分野での活用が期待されています。特に、軽量化や高強度化が求められる自動車のボディ製造において、亜鉛メッキ鋼板の溶接は重要な課題であり、マルチビーム方式によるレーザー溶接は、その解決策の一つとして注目されています。

付加製造(AM)技術の進化

レーザー加工の進化は、付加製造(Additive Manufacturing、AM)技術、いわゆる3Dプリンターの分野にも大きな影響を与えています。特に、粉末床溶融法や溶融金属堆積法といったレーザーを用いた積層造形技術は、近年目覚ましい発展を遂げています。

これらの技術により、従来の加工方法では不可能だった複雑な構造物の一体加工が可能となり、設計の自由度が飛躍的に向上しました。

この積層造形技術の進化は、航空機や自動車産業など、軽量化や高性能化が求められる分野での活用が期待されています。例えば、航空機エンジンのタービンブレードのような複雑な形状の部品を、従来よりも軽量かつ高強度な材料で一体成形できるようになるなど、様々な可能性が広がっています。

まとめ

レーザー加工は、高精度、高効率、多様な素材への対応を兼ね備えた、まさに未来を形づくる技術です。自動車、航空宇宙、医療機器、電子機器など、様々な産業分野でその力を発揮し、製品の進化を加速させています。近年では、レーザー加工は持続可能な社会の実現にも貢献しています。

レーザー加工機は高精度な加工を実現する魅力的な設備ですが、導入コストやランニングコスト、メンテナンス費用など、コスト面がネックになります。精密機械のため、維持・管理には焦点レンズやミラーなどの消耗品の定期的な交換、専門業者による定期的なメンテナンス、稼働時の電力消費に伴う電気代など、様々なランニングコストが発生します。

もし、レーザー加工の導入コストやランニングコストを抑えたいとお考えなら、外注という選択肢もあります。レーザー加工を外注すれば、高額なレーザー加工機を購入する必要がなく、消耗品の交換やメンテナンス費用もかかりません。また、加工に必要なスペースを確保する必要もありません。

さらに、専門業者に外注することで、最新のレーザー加工機を利用できる、専門的な知識や技術を持つスタッフに依頼できる、納期や品質の管理を任せられるといったメリットもあります。

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