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DIYから産業用途まで!ステンレス切断方法を徹底比較

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ステンレスは、その特性から様々な分野で重宝されています。まず、クロムの含有による酸化被膜の形成により、非常に錆びにくいという特徴があります。このため、屋外や水回りなど、過酷な環境下でも安心して使用可能です。

さらに、鉄よりも高い強度と硬度を誇り、薄く軽量でありながら、強固な構造を実現でき、500℃の高温にも耐えうる耐熱性も備えています。

ただし、加工中に硬化しやすいという点があり、切削や加工には注意が必要です。ぜひ本記事の内容を把握した上で、ご自身の目的に合った最適な切断方法を選択してください。

ステンレスの主な切断方法

ステンレスの切断には、さまざまな機械的な方法があります。それぞれの方法のメリットを理解して選択しましょう。

レーザー切断

レーザー切断は、強力なレーザー光を用いて、ステンレスなどの金属を高精度に切断する技術です。その精度の高さから、複雑な形状の加工を得意とし、美しい仕上がりを実現します。

特に、薄い材料であればあるほど、精密かつ高速に切断できるのが特徴です。また、非接触での加工のため、材料に歪みや変形が生じにくい点もメリットと言えるでしょう。

一方、厚い材料の切断には限界があり、レーザー光が届かない深部までは切断できません。さらに、設備コストが高額なため、導入には初期投資が必要となる点も考慮する必要があります。設備コストの問題をクリアするためにも、レーザー加工を専門として取り扱っている業者への依頼を選択肢に入れておくといいでしょう。

レーザー切断は、高精度な加工が求められる場面で活躍します。特に、電子機器・自動車部品・航空機部品など、精密なパーツの製造には欠かせない技術と言えるでしょう。また、近年では、デザイン性の高い製品の製造にも活用されており、その応用範囲はますます広がっています。

パイプカッター

パイプカッターは、金属やプラスチックのパイプを切断するための便利な工具です。手動式と電動式があり、用途に合わせて選ぶことができます。その大きなメリットは、切断面が滑らかでバリが少ないため、後処理の手間を省ける点です。また、パイプのサイズに合わせて調整できるため、様々な太さのパイプに対応できます。

ただし、厚いパイプや硬い素材の切断には不向きで、電動式であっても切断速度が遅い場合があります。しかし、その精度の高さは特筆すべき点で、特に直径の小さいパイプの切断に最適です。手動式は比較的安価ですが、電動式は高価になり、数千円のものから20万円するものまで様々です。配管工事のプロからDIYを楽しむアマチュアまで、幅広い層に利用されています。

ディスクグラインダー

ディスクグラインダーは、高速回転する砥石を用いて、金属や石材などの硬い材料を切断したり、表面を研磨したりできる電動工具です。

この工具の大きなメリットは、何と言ってもその汎用性の高さです。砥石の種類を変えることで、切断だけでなく研磨やバリ取りなど、多様な作業に対応できます。また、切断スピードが速いのも特徴で、作業効率の向上にも貢献します。

一方、高速回転する砥石から火花が飛散するため、安全対策は必須です。また、切断面にはバリが残ることがあり、後処理が必要になるケースもあります。さらに、手作業での操作となるため、切断精度を使用者の技量に左右される点も考慮が必要です。特に、精密な加工や曲線切断には不向きと言えるでしょう。

価格に関しては、初期費用はやや高めですが、一台で様々な作業をこなせることを考えれば、十分に元が取れると言えるでしょう。建設現場や金属加工業はもちろん、DIYでも活躍する場面は多いはずです。

ウォータージェット切断

ウォータージェット切断は、高圧の水流と研磨粒子を組み合わせて、ステンレスなどの金属を切断する技術です。その最大の特徴は、熱影響がほとんどないため、非常に滑らかで正確な切断面を実現できる点にあります。

この技術のメリットは、切断面が非常に綺麗で、バリ取りなどの仕上げ作業が不要な場合が多いことです。また、熱による変形や歪みが発生しないため、熱に弱い材料や複合材料の切断にも適しています。

一方、切断速度が遅い点がデメリットとして挙げられます。特に、厚い材料の切断には時間がかかるため、大量生産には不向きと言えるでしょう。さらに、設備の維持費が高額な点も考慮が必要です。

プラズマ切断

プラズマ切断は、高温のプラズマアークを利用して金属を溶融し、同時に高圧ガスで吹き飛ばすことで切断を行う技術です。その強力なパワーにより、厚いステンレス鋼板でも効率的に切断することができます。

この技術の大きなメリットは、厚い材料を高速に切断できる点にあります。レーザー切断やウォータージェット切断では難しい厚みのある金属も、プラズマ切断なら対応可能です。また、切断後に発生するバリが少ないため、後処理の手間を軽減できるのもメリットと言えるでしょう。

一方、切断面の精度はレーザー切断やウォータージェット切断に比べると劣ります。そのため、精密な加工には不向きです。また、高温のプラズマアークを使用するため、熱影響による材料の変形が起こる可能性も考慮しなければなりません。

シャーリング

シャーリングは、金属板を直線的にせん断する加工方法です。この技術は、特に薄い金属シートを大量に、かつ迅速に切断するのに適しています。

シャーリングの最大のメリットは、その効率性です。一度に大量の金属板を切断できるため、大量生産の現場で活躍します。また、直線的な切断であれば、非常に高い精度を実現可能です。

一方、シャーリングは直線切断に特化しており、複雑な形状の加工には対応できません。また、厚すぎる金属板は切断できないという制限もあります。

ワイヤ放電加工(EDM)

ワイヤ放電加工(EDM)は、電極と工作物の間で発生する放電現象を利用し、金属を少しずつ削り取るように切断する加工方法です。この技術は、他の切断方法では難しい複雑な形状や硬い材料の加工を得意としています。

ワイヤ放電加工の最大のメリットは、その精度の高さにあります。微細な放電を制御することで、非常に複雑な形状の部品を高精度に切断することが可能です。また、非接触での加工のため、熱影響が少なく、硬い材料や熱に弱い材料でも変形させることなく加工できます。

一方で、ワイヤ放電加工は加工速度が遅いというデメリットがあります。そのため、大量生産には不向きで、主に少量生産や試作品製作などに用いられます。また、電極の消耗が激しく、頻繁な交換が必要となるため、ランニングコストが高くなってしまう点も考慮が必要です。さらに、電気を通す導電性の材料しか加工できないという制限もあります。

ステンレス切断後の処理

ステンレスの切断後の処理には、以下のような方法があります。

バリ取り

バリ取りとは、金属加工などにおいて、切断や穴あけ加工の後などに生じる不要な突起物(バリ)を除去する作業のことです。バリは、製品の安全性や美観を損なうだけでなく、他の部品との干渉や怪我の原因となる可能性もあるため、丁寧に取り除く必要があります。

バリ取りの方法としては、手作業でヤスリやリーマーを使って丁寧に削り取る方法や、グラインダーなどの電動工具を使用して効率的に除去する方法があります。また、大量生産の現場では、専用のバリ取り機を導入することで自動化が可能です。

仕上げ加工

仕上げ加工とは、製品の表面を滑らかにしたり、光沢を出したりするための最終的な工程です。切断や研磨などの加工の後、製品の見た目を美しく整え、機能性を向上させるために欠かせません。

仕上げ加工の方法としては、サンドブラストのように研磨剤を吹き付けて表面を削る方法や、電解研磨のように電気分解を利用して表面を溶かし出す方法など、様々な技術があります。使用する材料や求める仕上がりに応じて、最適な方法を選択することが重要です。

洗浄

洗浄とは、切断加工などによって製品表面に付着した油や汚れ、加工くずなどを徹底的に除去する工程です。加工後の製品を清潔な状態にするだけでなく、その後の塗装やメッキなどの表面処理をスムーズに行うためにも、洗浄は非常に重要な役割を果たします。

洗浄方法としては、薬品を用いて汚れを溶かし出す化学洗浄や、微細な振動で汚れを剥離させる超音波洗浄など、様々な手法があります。素材や汚れの種類に応じて、最適な洗浄方法を選択することが重要です。

ステンレスの種類・特徴・切断時の注意点

ステンレス鋼は、その特性に応じていくつかの主要な種類に分類され、それぞれが異なる用途や特徴を持っています。

オーステナイト系ステンレス鋼

オーステナイト系ステンレス鋼は、SUS304やSUS316を代表とする、クロムとニッケルを主成分としたステンレス鋼です。その最大の特徴は、非常に高い耐食性にあります。

この特性により、キッチン用品や医療機器、建築材料など、幅広い分野で活躍しています。さらに、延性と靭性に優れているため、プレス成形や溶接などの加工が容易に行える点も魅力です。

これらの特性から、家庭用品や自動車部品、化学工業など、様々な用途で使用されています。

フェライト系ステンレス鋼

フェライト系ステンレス鋼は、クロムを主成分とし、ニッケルを含まないことが特徴のステンレス鋼です。代表的な鋼種としては、SUS430やSUS444などが挙げられます。

この鋼種は、ニッケルを含まないことから、オーステナイト系ステンレス鋼と比較して安価であることが大きなメリットです。また、磁性を持つため、磁石を用いた固定や吸着が必要な用途にも適しています。

一方、耐食性に関しては、オーステナイト系ステンレス鋼よりも劣る点に注意が必要です。そのため、腐食環境での使用には、適切な表面処理や防錆対策が必要となる場合があります。

マルテンサイト系ステンレス鋼

マルテンサイト系ステンレス鋼は、高い強度と耐摩耗性を特徴とする鋼種です。代表的なものとしては、SUS410やSUS440Cなどが挙げられます。

この鋼種は、焼入れによって硬化させることができるため、刃物や工具、機械部品など、高い強度や耐摩耗性が求められる用途に広く利用されています。特に、切れ味や耐久性が重要な刃物類で、その性能を発揮します。

一方で、マルテンサイト系ステンレス鋼は、他のステンレス鋼と比較して耐食性が劣るという点に注意が必要です。そのため、腐食しやすい環境で使用する場合には、適切な表面処理や防錆対策が必須となります。

析出硬化系ステンレス鋼

析出硬化系ステンレス鋼は、特殊な熱処理である「析出硬化処理」によって、非常に高い強度を実現できる鋼種です。代表的なものとしては、SUS630などが挙げられます。

この鋼種の特徴は、何といってもその強度の高さです。通常のステンレス鋼では得られないほどの強度を持つため、航空機やエンジン部品など、過酷な環境下で使用される部品に最適です。また、ステンレス鋼ならではの耐食性も兼ね備えているため、腐食しやすい環境でも安心して使用できます。

一方、析出硬化処理には特殊な設備が必要となるため、加工コストが高くなる傾向があります。また、加工自体も複雑で、高度な技術が求められるため、取り扱いが難しい鋼種と言えるでしょう。

二相系(デュプレックス)ステンレス鋼

二相系ステンレス鋼、別名デュプレックスステンレス鋼は、オーステナイト系とフェライト系の二つの金属組織をバランスよく併せ持つ特殊なステンレス鋼です。代表的な鋼種としてSUS329J1などが挙げられます。

この鋼種最大の特徴は、その優れた耐食性です。特に、海水に対する耐性が高く、海洋構造物や船舶部品などに広く利用されています。また、応力腐食割れにも強く、高温高圧の環境下でも安定した性能を発揮します。

一方、溶接性や加工性に関しては、オーステナイト系やフェライト系ステンレス鋼に比べるとやや劣る点に注意が必要です。そのため、加工には特殊な技術や設備が必要となる場合もあります。

ステンレス加工時の安全対策

ステンレス加工時の安全対策には、以下のようなポイントがあります。

保護具の使用

ステンレス鋼の切断作業では、火花や切断片、粉塵などが発生するため、適切な保護具を着用することが安全確保のために不可欠です。まず、作業服は綿100%など耐火性のある素材を選び、袖や裾が長すぎないものを着用しましょう。火花がかかったり、機械に巻き込まれたりするリスクを減らすことができます。

次に、目や呼吸器を守るために、安全メガネと防塵マスクは必ず着用してください。切断作業では、微細な金属粉塵や有害ガスが発生する可能性があり、これらを吸い込むと健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

最後に、手を保護するために、適切な作業用手袋を選びましょう。切断する材料や使用する工具に応じて、耐切創性や耐熱性など、必要な機能を備えた手袋を選びましょう。

作業環境の整備

ステンレス鋼の切断作業を行う際は、安全かつ効率的に作業を進めるために、作業環境の整備が欠かせません。まず第一に、作業スペースは十分な広さを確保し、火花が飛散しても問題ない場所を選びましょう。周囲に燃えやすい物を置かないように注意し、火災のリスクを最小限に抑えることが重要です。

また、切断作業中は煙や粉塵が発生するため、十分な換気を確保することも大切です。換気が不十分な場所での作業は、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。窓を開けたり、換気扇を稼働させるなど、積極的に換気を行いましょう。

さらに、作業台や床面は整理整頓し、足元をスッキリさせておくことも重要です。転倒や躓きによる事故を防ぎ、安全に作業を進めることができます。

工具の取り扱い

ステンレス鋼の切断作業では、適切な工具を選び、正しく取り扱うことが安全な作業に繋がります。ディスクグラインダーやパイプカッターは、ステンレスの切断によく用いられる工具ですが、それぞれの特徴を理解し、用途に合わせて使い分けることが大切です。

工具を使用する前には、必ず取扱説明書をよく読み、正しい使用方法を理解しましょう。誤った使い方をすると、工具の破損や思わぬ事故に繋がる可能性があります。

また、工具には必ず安全カバーを取り付け、巻き込み防止策を講じることも重要です。特にディスクグラインダーを使用する際は、回転する砥石に手が触れないように注意し、火花の発生方向にも気を配りましょう。火花が作業者や周囲の人に向かないよう、上向きにしないことが大切です。

ステンレス切断の注意点

ステンレスは種類によって硬さが異なる

ステンレス鋼は、化学成分や金属組織によって多くの種類に分類され、それぞれ硬さが異なります。そのため、切断するステンレスの種類に応じて適切な工具や方法を選ぶことが重要です。

例えば、オーステナイト系ステンレス(SUS304など)は比較的柔らかく加工しやすいとされていますが、硬化性が高いため低速での加工が推奨されます。また、マルテンサイト系ステンレス(SUS410など)は非常に硬いため、高精度な工具が必要です。

ステンレスは熱伝導率が低い

ステンレス鋼は、金属のなかでも熱伝導率が低いという特徴があります。熱伝導率(単位:W/m・K)を比較してみると、銅が393、アルミニウムが222、鉄が73であるのに対し、SUS301は16しかありません。

そのため、ステンレス鋼を切断する際は、切断部分に発生する熱が分散されずに、素材や工具にこもりやすくなります。これにより、工具の摩耗や損傷が早まる可能性があります。

また、高温によるステンレスの変色(熱焼け)も起こり得ます。これを防ぐためには、冷却剤を使用したり、作業速度を調整して熱の発生を抑える工夫が必要です。

ステンレスは加工硬化する

金属は、ある一定以上の応力を加えると、元の形状には戻らない塑性変形を起こします。そして、一度塑性変形を起こすと変形抵抗が増して金属は硬くなります。この現象は「加工硬化」と呼ばれ、金属加工を難しくする要因のひとつです。

ステンレス鋼は、金属のなかでも加工硬化を起こしやすいため注意が必要です。加工硬化を起こすと切断が難しくなり、工具の摩耗も激しくなります。

特に連続的な加工ではこの影響が顕著になるため、適切な刃物の選定や加工条件の調整が求められます。

ステンレス切断の最新技術

ステンレス切断では、従来の技術に加え、AIやIoTなどを活用した最新技術も開発されています。

最新AI技術の活用

ステンレス切断における最新のAI技術の活用は、製造業の効率化と品質向上に大きく貢献しています。以下に、具体的な活用例とそのメリットを紹介します。

異常検知と予測保全 

ステンレス鋼の切断を手作業でする場合、作業者は工具や素材に異常が発生したらすぐ発見できます。また、熟練者は異常が起こりそうな時の予測も可能です。

これらは一般的な機械には難しいとされますが、AIを搭載すれば切断機械の異常をリアルタイムで検出し、故障を未然に防ぐことができます。これにより、ダウンタイムを削減し、生産性を向上させることが可能です。

加工条件の最適化 

熟練者はその経験と感覚で、ステンレス鋼を最適な加工条件で切断できます。この経験と感覚を機械に指示したり、覚えさせたりするのは容易ではありません。

しかし、AIを用いれば過去の膨大なデータを分析し、最適な加工条件を自動で算出することが可能です。

これにより、切断精度の向上や工具の寿命延長が期待できます。作業が標準化されるため、経験の浅い作業者でも熟練者レベルでの作業ができるようになるでしょう。

品質管理 

製造業において不良品が市場に出ることは、絶対に避けなければなりません。顧客に迷惑をかけ、損害賠償に発展する可能性もあります。

そのために欠かせないのが品質検査ですが、人間のパフォーマンスは完璧ではないため、コンディションによっては不良品を見逃してしまうこともあるでしょう。

そこで活躍するのが、AIによる画像認識技術です。AIを活用すれば、精度の高い品質検査を自動化できます。検査精度を向上させるだけでなく、人手による検査の負担を軽減できるため、労働力不足の解消にもつながります。

IoTの活用例

製造業の現場では、さまざまなデジタル化が進められています。そのひとつが、IoT(モノのインターネット)化です。以下にIoTの活用例をいくつか紹介します。

リアルタイムデータ収集と分析

ステンレス切断機にセンサーを取り付けてIoT化することにより、機械の稼働状況をリアルタイムでモニタリングできます。モニタリングするだけでなく、切断品質のデータなどをクラウドに収集して分析することも可能です。

AI技術を活用するためにも、IoTによるデータ収集は欠かせません。

デジタルツイン技術

IoTで収集したデータをもとに、デジタルツインを構築することも可能です。デジタルツインを活用すれば、物理的なステンレス切断機を仮想空間上に再現し、シミュレーションや最適化ができるようになります。

通常、生産効率の向上や不良品の削減のために施策を試みる場合、一旦稼働を止めなくてはなりません。しかし、デジタルツインは仮想空間上にあるため、稼働を止めることなくトライ&エラーを繰り返すことが可能です。

作業指示書の可視化

IoT化は機械だけでなく、作業指示書などにも応用可能です。作業指示書は加工するワークとともに移動するものですが、その作業指示書にビーコンを取り付けることで、ワークの位置情報や加工進捗を可視化できます。

ワークがどの工程に、どのくらいの時間いたかという正確なデータを収集して分析すれば、ボトルネックとなっている工程などを割り出すことが可能です。これにより、作業効率の改善がしやすくなります。

環境に配慮した切断技術

環境に配慮した切断技術は、CO2排出量の削減や資源の効率的な利用を目指しています。

プラズマ切断技術 

プラズマ切断技術については、清水建設の例を用いた方がわかりやすいでしょう。

清水建設は、環境に配慮した超高層ビルの解体工法として「グリーン サイクル デモリッション」を開発しています。そして、この解体工法で鉄骨柱や梁の先行切断に使用されているのが、「シミズ プラズマ カッター」と呼ばれる自動プラズマ切断装置です。

高温プラズマによる切断はCO2排出量が少ないだけでなく、ガス切断に比べて切断スピードが速いため作業時間も3割ほど短縮できます。

水溶性切削液の使用

金属を切断する際は、切断部分が高温になるのを防ぐために切削液が使用されます。切削液には潤滑性があるため、工具と素材の摩擦熱を軽減することが可能です。また、冷却性もあるため、発生した熱を取り除く効果もあります。

この切削液は従来、油性のものが使われていました。しかし、昨今は環境への影響を配慮し、水溶性の切削液が多く使用されています。環境への負担を軽減するとともに、廃棄物処理のコストも削減できます。

乾式切断技術

一般的に、金属を切断する際は切削液が使用されますが、ダイヤモンドカッターやダイヤモンドワイヤーソーのなかには、切削液不要で金属を切断できる製品もあります。

水溶性切削液は、廃棄時の環境負荷やコストを抑えられるのがメリットです。しかし、水に希釈して使用するため、環境や管理状態が悪いと腐敗しやすいというデメリットがあります。

切削液を使用せずに行う乾式切断は、廃液や臭気の問題を大幅に軽減し、高い効率性と精度を維持しながら環境への影響を最小限に抑えます。

まとめ:ステンレスを複雑な形状に加工するならレーザー加工がおすすめ

ステンレスは、非常に錆びにくい鉄よりも高い強度と硬度を誇る、薄く軽量でありながら強固な構造を実現できる等、様々なメリットがあります。ただし、加工中に硬化しやすいという点があり、切削や加工には注意が必要です。

もし複雑な形状の加工を精度高く行いたいなら、レーザー加工をご利用ください。KeDDii ALPHAでは自由曲線にも対応し、美しい仕上がりを実現します。

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